乾×一口:2007/03/05(月) 22:18:07 ID:Uyc5soy5+ID:JRf6JDVg




矢射子会長のことを、俺らはずっと前から好きだった。しかも、一口は会長の思い人も知っていたのに…。
「おい、今日俺がおごってやるから二人でパーッとやろうぜ!」
「失恋パーティーじゃん、それ」
まだ赤く腫れた目で、一口は言った。
「まあおごってくれるなら…今日はやけぐいしてやるー!!」
二人で並んでなかばやけくそでラーメン屋まで校門から走ろうかとしたとき。
「見て、二階の生徒会室。」
「…矢射子会長だな。」
学校を去る前に一目生徒会室を見ておこうとしたんだろうか。一口の目が、また潤み出した。
「あーもうやだやだっ!これから失恋パーティーなのに!乾っ!どっちが早く食べられるか競争だからね!?」
一口は震える肩をごまかすように一息にそう言うと、ラーメン屋めがけて走り出した。
…一口は、強いな。会長の好きな奴ずっと知ってて、それでずっと会長のことを好きでいて。
そう思いながら、彼女の後を追った。



「うわーーーん!!!」

ラーメンが出された瞬間に、行き成り二人で号泣して、
店長が「お客さん、ラーメンが・・・・・」と焦っている。
そんな言葉も二人の耳に入るわけがなく、ただひたすら、自分達のはかなく終わった恋を嘆いていた。
「うう・・・・・・ズルっ・・・・・・・・・・・・・・」
「って食うの!?」
涙が器からあふれ出しているというのに、ラーメンをすすりだす二人。
店長は仕ハァッとため息をついて仕方無いといわんばかりにした。
「今日はツケてやるよ」と言って、店の看板を「閉店」にしてその場を去った。
・・・・客もいないラーメン屋で二人の泣き叫ぶ声が響く。
それに対して誰もいないため反応してもらえない乾に更に悲しみを呼ぶ。
「あんっっの鈍感男・・・・・お姉様に振り向かなかったら、ホンットに怒ってやるんだから!!」
テーブルをガンッと叩いて、一口が震えた声でそう怒鳴った。

いっつも追いかけていたのに。いっつも矢射子の傍にいたかったのに。
叶わなかった恋は、心の痛みに加勢されるだけであった。

「っ・・・。何か泣いたら、虚しくなってきたよ」
一口がぽつりと呟く。
「どうして私じゃ駄目だったのかなぁ・・・・」
「・・・・・・・そりゃお前が女だからだろ」
「だって男なんかよりお姉様の方がずっとカッコいいんだもん」
ムスっとしながら、腫れた目を擦る。
「お前さぁ、顔はイイんだから、相手女ってのやめろよ」
「でも・・・・・・・・・私に興味持つ男の人なんていないし・・・・・・・・・・・・」
女の方がよっぽどいないと思うが。
そう乾は言いかけたが、慌てて言葉を飲み込んだ。
今更レズな奴なんてお前以外そうそういないとも言えない。
そして変わりの言葉を探していった事は・・。
「いや、俺お前の事案外気に入ってるぜ」
・・・・言葉を変えようと思っただけなのに。
何故かそんな事を言ってしまった。

一口の顔が強張る。
まずい、怒らせちまったかな・・・。そう思った乾は、焦って涙浸しのラーメンをすすりだした。
「っつーか早食い競争するんじゃなかったのかよ!ほら、早く一口も食べ・・・・・・」
「今の本当?」

言葉を遮られる。
心臓が早まる。
一口の顔が見れない。
それだけのことが、一気に起こった。
下を向いて、ラーメンをすすることしか出来ない。
でも。
視線を感じて。
ゆっくりと顔を縦に振った。


その瞬間に、
「バッ・・・・・・・・」
「?」
「バッッッカじゃないの!?」
その反応に驚いて、乾は顔をあげた。ソコには、顔をユデタコのように真っ赤にした一口がいた。
「どーしてそんな事言えるのよ!お姉様に振られたばっかじゃん!!」
『ビースト、ケダモノよぉぉぉお!!』と叫ぶ一口の奇声にハッとして、慌てて弁論する。
「ち、ちげぇって!ただ俺は思った事を言っただけで・・・・・!!」
更に顔を赤らめる一口。
ここまで恥ずかしがられると、こっちも恥ずかしくなってくる。
「何よっぉ・・・・・だったら」
一口が躊躇いながら、乾の顔を覗き込む。

「証拠見せてよ」

・・・・・・・は?

その言葉に、乾の目が点になる。
「あっ、あたしの事、気に入ってるっていう、証拠を・・・」
男は信用ならないから、とかそう呟きながら。
いつもそんな事言わない一口なのに、今日は失恋したからだろうか。
恋愛に関して敏感になってるのか。
「・・・お前が男の俺に興味ねぇだろ」
そう言って流そうとした。・・・・すると、だ。
「・・・・確かにそうだね」
呆気なくそう言われて。
乾男として見てないしといいながら、何事も無かったのようにまたラーメンをすすり出して。

なんだかイラついた。
確かに流したのは乾のほうだ。
ただ、無性に苛立って、きっと振られたせいもあるんだろうけど。
気付くと乾は、いとも簡単に一口の体を自分の方に引き寄せて、膝の上に座る形にした。
女特有の柔らかい体に触れて、乾の興奮を煽った。
「ちょっ、乾、何して・・・・・・んむ!?」
一口の言葉を唇で遮る。心の痛みを押し付けるように宛がう。
そのため少々乱暴になってしまった。
「うぁ・・・・・・や、・・・」
びっくりして一口は抵抗をするが、あの乾の力に叶う訳もなく。
舌を無理矢理ださせて、絡めさせていく。
ようやく唇を放して、一口の抗議を聞く体制に入った。
さすがマゾ、と言った所だろうか。怒られることを期待しているのか。
「はっ・・・・・、私は・・・男には興味が無いって・・・・・・・・・」
乾の膝の上でまた顔を赤らめてそういう。
「証拠見せろっていったじゃんか」
そうして乾は、張り詰めたモノを自分のズボンから取り出した。
「きゃあっ!!乾、汚いよ!!」
上に乗っている状態なので、すぐ真下にソレが見える。
顔と似つかずグロイ程に起ち上がっているソレに驚き、一口は逃げようとするが、乾が腰を抑えてそれを許さない。
「そんな証拠いらないからっ!」
そう半ば叫んでいる一口に構わず、スカートを捲って下着を脱がす。
「お前・・・」
「うるっっっさい!!」
「何で濡れて「言うな見るな犬畜生の癖になんでちょっとS入ってんのよ変態ィっっ!!」
言葉を遮って一気に話した一口は息を切らして俯いている。
一口の股間は、抵抗していた割にはしっとりと濡れていたのだ。
これには流石の乾もマゾ心にいじめたい気が差した。
いつも会長は俺をいじめる時こんな気持ちだったのか、と思いながら。


そしてその一口のまだ誰も知らないであろう未知の部分に、ゆっくりと自身を埋めていった。

「!?っあああああっ!痛い痛い痛いよ乾ィ、裂けちゃうぅう!!」

まだ亀頭しか射れてないのに、かなり痛がっている。一口は腰を浮かせたが、体制を変えることは不可能だったので、
乾の胸に縋り付いた。
「っっ力抜け一口・・・入れにくいっ」
童貞である乾も、このまま入れるのは無理という事はわかったので、一口の頬や首や手にキスを落として落ち着かせた。
いつもと違って紳士的な乾に、一口は少し力を抜いて、緊張を緩めた。
その瞬間に一気に体を貫く。
「ひぁああん!あふぁっ・・・・ぁああ!!」
涙を浮かべた虚ろな瞳に乾のの心臓が高鳴る。
いつもの幼いあの表情は何処へ行ったのか。
いつも隣で子供っぽく笑っていたあの顔は姿を消し、一人の女と化す。
こんな当たり前のように一緒にいた仲間が、色気づいて目の前で喘いでいる。
ピコンピコンと横に一つに結んでいる髪の毛を揺らしながら。

勿論一瞬だが、彼らの心の中に『百手矢射子』という人物はなかった。
「乾、乾ィ・・・!っひゃふぅぅ!」
その瞬間に、一口の膣内がキツくしまった。
「うっ・・・ヤバ・・・・・間に合わなっ!」
その言葉に、一口がぎょっとする。
「あんっ!駄目っ乾・・・!妊娠しちゃうよぉおおっ!」
だが時既に遅し、出す寸前まで高ぶっていた乾は濃口な白濁色の液を勢いよく膣内に出してしまった。
一口は奥に注ぎ込まれていく熱を感じ、絶句した。





---------

-「ちょ、ホントすいませんマジすいませんだから叩くの止めてくださいあやっぱ止めないでください」
情事後、一口は激しく乾の背中を踏んだ。何度も何度も嵐のように。
ただ、哀しいことに、この男は『M』なのだ。踏んでも踏んでも気持ちよさそうにするだけだった。
「犬の癖に、中出しとか信じらんないっ!!ってかヤるとか信じらんない!ってか男とだなんて信じらんないっ!!!」
ただ一番信じられなかったのは、乾に犯されても正直嫌じゃなかった自分だった。
その事を認めたくなくて、紛らわすように踏み荒らす。
「嘘よっ!男なんかっ、男なんかぁああ・・・・・・・・お姉様ぁああ!
ごめんなさい私は男の子供を育みますぅううう!!」

バシンッバシンッという痛痛しい音が辺りに響く。
コレを二階で実はずっと聞いていたラーメン屋の主人はというと。

「・・・・・若いっていいなぁ」

そう呟いて、昔を懐かしむかのように外の景色を眺めるだけであった。



おしまい。



<<作品倉庫に戻る

inserted by FC2 system